がん克服 【女性に多い甲状腺がん】 毎日新聞2015年10月17日朝刊より


甲状腺がんは女性に多いがんだ。がんの中では手術後の生存率は高い方だが、実際に見つかれば、たとえ小さな腫瘍でも不安になる。どう対処すれば基本的なことを知っておきたい。

人間ドックで発見

東京都渋谷区の女性は7年前、人間ドックの接触とエコー検査で甲状腺の腫瘍が見つかった。甲状腺専門の病院を紹介され、腫瘍に針を刺して行う細胞診検査で大きさ1.5cmのがんと診断された。全身麻酔で首の一部を切開し、がんの部位を除去した。1週間の入院の後、1週間の自宅療養を経て職場復帰した。

女性は「がんと聞いて最初はショックだったが、がんの進行がきわめてゆっくりの為、手術で治りやすいと言われ安心した。切除部分が小さく、片側の甲状腺が残っているため、ホルモンの不足はない。今は半年ごとに血液検査や超音波検査を受け、様子を見ている」と話した。バイエル薬品が昨年10月、甲状腺がん患者565人に尋ねたところ、治療を受けるきっかけで最も多かったのは「人間ドックなどの健康診断」(約36%)だった。自覚症状としては「首にしこりがある」「のどに痛みがある」「物を飲みこむときに違和感があった」「声がかすれたり、出にくくなった」などが多かった.

体の新陳代謝を調節する

甲状腺はのど仏の下にあり、チョウが羽を広げたような形をしている。甲状腺ホルモンを分泌し、体の新陳代謝を調節する重要な役割を果たす。甲状腺がんはこの甲状腺にできる腫瘍。女性に多く40~60代でかかりやすい。国立がん研究センターによると、毎年約13000人がかかり、約1700人が死亡している。甲状腺がんにはいくつかの種類があるが、約9割を占めるのが乳頭がん。進行は遅く、首のリンパ節に転移しやすいが、肺などへの転移は少ない。

微小は経過観察も

特徴的なのは超音波検査の進歩と普及によって、小さながんが見つかりやすくなったことだ。がんと言っても、1cm以下の微小がんの場合は、すぐに手術せず経過観察する選択肢もある。微小がんは発見されなければ、小さいまま転移も無く一生無害に経過するタイプもあるからだ。甲状腺がんの治療で知られる筒井英光・東京医科大教授(甲状腺外科)は「微小がんが、そのままの大きさでとどまるか、2~3cmと大きくなるのかは、見つかった時点ではわからない。一般に急に大きくなることはないので、半年に一回超音波検査で様子を見ながら、明らかに大きくなったり、1cmをこえたりしたら、その時手術をしても遅くはない」と話す。

経過観察は不安という患者もいるが、きちんと検査を受けて売れば、1cm以下で手術しても、1cmを超えてから手術しても予後に差はないという。乳頭がんの場合、手術を受けた患者の10年生存率は90%以上と高い。ただし、大きさが1cm以下でも、気管や神経に近い場所にあるものや、あきらかにリンパ節転移のあるものは手術が必要だ。

専門医の診断重要 経験豊富な専門医を

都道府県別に実名で紹介

重要なのは甲状腺がんに詳しい、専門医に診てもらうことだ。日本内分泌外科学会と日本甲状腺外科学会は、手術経験の豊富な専門医制度を共同で設け、ホームページで都道府県別に実名で紹介している。筒井教授は「最近は、甲状腺がんに効果のある分子標的薬も登場しており、医師に必要な専門知識も大きく変化している」と、専門医への受診を勧めている。

~がん克服のために~

 

 

 

 

 

がん克服 【抗がん剤で目に副作用】


「涙が止まらず」放置で悪化、後遺症も

07年は、がんの治療をめぐり変化があった。「ティーエスワン(TS-1)」という既存の抗がん剤が、国内の大規模臨床試験の結果、胃がん手術後の再発防止などに有効とわかり、標準的な治療に位置付けられた。しかし、「TS-1」を飲み続けるていると「涙が止まらなくなる」という、涙目の発症を訴える患者が多くなった。

静岡県立静岡がんセンター眼科の柏木広哉部長が「涙目」を訴える患者の増加にきずいたのは、2007年頃。患者は翌08年4月から4年間で約200人。以前は殆どなかったのに、急に増えた印象を覚えた。

同センター消化器内科の安井博史部長は、「TS-1を比較的長時間飲み続ける人が増えた結果、涙目のの発症が多くなり注目されるようになったのではないか」と推測し、胃がん手術後にこの薬を飲んだ人を調べると、4人に1人程度の割合で、治療が必要な涙目の症状があった。

涙目は黒めの外側上方にある涙腺から分泌され、目の表面を潤した後、涙点涙小管、涙のう、鼻涙管を経て鼻へ排出される。涙点以降の経路(涙道)のどこかが炎症でせまくなったりふさがったりすると、流れが滞って涙目になる。視界がぼやけて物が見にくくなり、車の運転に支障が出たりする。

TS-1が涙目を起こす仕組みは未解明だが、成分が涙に出て涙道の粘膜を痛める可能性が指摘されている。軽傷なら成分を洗い流すため、防腐剤を含まない目薬をさす。水道水は減菌されていないので使わない。涙道が通りにくくなっていればファィバースコープで観察し、「涙管チューブ」を挿入し通過を確保する治療法がある。チューブは抗がん剤治療後に抜き取る。ただし、涙目を放置して涙道の状態が悪化すると、チューブも入れられず回復も難しくなる。早い対処が大切。しかし、涙道の治療を手掛ける眼科医が少ないことが問題。

頻度、実態分からず

TS-1以外の抗がん剤でも、結膜炎や角膜生涯、まつ毛が抜けるなど、様々な障害がある。しかし、目の副作用に対する認知度は低く、頻度などの実態ははっきりしていない。がん細胞の特定の分子を狙い撃ちする「分子標的薬」と呼ばれる抗がん剤の一部でも最近、目の副作用が出ることが分かってきた。光を感じる網膜に水がたまるなどして、物が歪んで見えたり、かすんでみえたりする。症状によっては抗がん剤治療を休んだ方が良い場合もあり、注意深く変化を観察し早めに手をうつことが大切だ。しかし、抗がん剤治療を担当する医師と眼科医が同一施設内で連携して治療に当たることができる医療機関は少ない。

異常を感じたら早めの相談を

柏木さんは、抗がん剤を受ける患者への一般的な注意として、「目にも副作用が出る可能性があることを知った上で、異常を感じたらまず主治医に相談し、必要に応じ専門の眼科医を紹介してもらってほしい」と話す。同センターは、抗がん剤治療で起きる可能性がある目の症状や対処法などをまとめた小冊子「抗がん剤治療と目の症状」を作成。ホームページで公開している。

 

 

 

 

 

 

 

がん克服 【脂肪肝が肝臓がんになる危険性】


酒を飲まない人も要注意 ~がん克服(がんにならない為に)~

脂肪肝は日本人の3~4人に一人がなっていると言われ、半数は酒の飲み過ぎとされるが、最近は飲まないのに脂肪肝と診断され、肝硬変や肝臓がんに進行する人も少なくない。

肝臓は最大の臓器で、成人で1.2キロ~1.5キロの重さがあり、消化器管で吸収・分解された栄養素を体内に使われやすい形に変えたり、アルコールなどの有害物質を解読したりする役割を担う。脂肪肝は、肝臓の細胞に中性脂肪が蓄積する病気だ。健常な人でも肝細胞の3%は脂肪肝があるが、5%以上あると脂肪肝と診断される。強制的にガチョウを太らせ、肝臓の半分以上を脂肪とする仏のフォグラも脂肪肝だ。

脂肪肝になってもほとんどが自覚症状がなく、肝硬変など重症化してから発見されることが多い。このため会社や自治体の健康診断などを定期的に受けることが大事だ。厳密に診断するには肝臓の組織を採取する必要があるが、エコー検査でも、脂肪がたまった肝臓は白く映るため、脂肪がたまらず黒っぽく映る肝臓と比較することで容易に確認できる。

脂肪肝を放置すると、肝硬変や肝臓がんに進行する

脂肪肝は、アルコール性と非アルコール性に分けられる。酒を飲み過ぎると、肝臓がアルコールを分解するのに酷使され、その際に作られた中性脂肪の活用が進まず脂肪が蓄積されていく。日本肝臓学会のガイドラインによると、問題視されないアルコールの一日摂取量は20グラム以下とされ、ビールなら500ミリリットル、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯が目安。

一方、非アルコール性の脂肪肝は「NAFLD(ナッフルディー)」と呼ばれ、中でも専門家は肝硬変や肝臓がんに進行する「非アルコール性脂肪肝炎(NASH=ナッシュ)を見逃してはいけないと注意を呼びかける。

NAFLDは、食べ過ぎによる肥満などが主な原因で、国民の1500万人~2000万人に上ると推定される。原因として、①私欲時の西洋化や新野営儀容の飲食店が増えたことでいつでも飲食できる。②車などの交通機関の発達による運動不足。等が考えられる。

食事制限と運動が、脂肪肝⇒肝硬変⇒肝臓がんを予防する

昔に比べると、栄養過多・運動不足の時代になっている。

肝硬変や肝臓がんに進行するNASHは、NAFLDのうち300万人~400万人が該当するとされ、治療を要する。肥満が原因の場合は、医師の指導の下で食事・運動療法で減量することが大切。糖尿病や高血圧など他の病気がある場合は、医師とよく相談し適切な処置をとることが必要。

脂肪肝からNASHに進行する原因は詳しくは解明されていないが、インスリンの働きが悪くなり、脂肪組織から炎症を起こすたんぱく質が出る・肥満に伴う腸内細菌のバランスが崩れるなどが報告されている。

週2日以上の「休肝日」

脂肪肝の人が普段の生活の中で、注意したい点。基本は食事制限と運動だ。アルコール性なら週2回以上の休肝日を設けたい。食事では、1日の摂取カロリーの目安を「標準体重×25~35キロカロリー」とし、半年で5%の体重減を目指す。例えば標準体重60キロで、実際には70キロなら、1日の摂取カロリーを1500~2100キロカロリーとして、半年後の体重は66・5キロを目標にする。急なダイエットをすると、肝臓に負担がかかり逆に脂肪をためようとするため、摂取カロリーが少し増えるだけで簡単に脂肪肝に戻りやすいので注意。

運動はウオーキングなどの有酸素運動が効果的。速足(平地で1分間当たり95~100メートル)なら1時間、ゆっくりとしたストロークの水泳なら40分、ジョギングなら36分程度が、厚生労働省の「健康つくりの為の運動指針2006」に示されている。

「沈黙の臓器」と言われる肝臓の悲鳴に耳を澄まし、温かく接したいですね。~がん克服の為に~

がん克服 【食事療法が示す驚きの効果】


がん克服を目指しての対談

致知10月号で対談された済陽高穂先生と、村上和雄先生のプロフィル

済陽高穂(わたよう・たかほ)西台クリニック院長

昭和20年宮崎県生まれ。千葉大学医学部卒業後、45年東京女子医科大学消化器病センターに入局。48年国際外科学会交換研究員として米国テキサス大学外科教室に留学。平成6年都立荏原病院外科部長に就任。15年都立大塚病院副院長に就任。18年から千葉大学医学部臨床教授を兼任。20年三愛病院医学研究所所長、トーワム小江戸病院院長、西台クリニックを開院し院長として現在に至る。著書「図解40歳からは食べ方を変えなさい!」(三笠書房)「今あるガンが消えていく食事」(マキノ出版)など多数。

村上和雄(むらかみ・かずお)筑波大学名誉教授

昭和11年奈良県生まれ。38年京都大学大学院農学研究科博士課程卒業後、オレゴン医科大学研究員(生物学教室)。44年バンダービルト大学医学部研究員・同大学助教授。53年筑波大学応用生物学教授。平成11年国際科学振興財団理事・主席研究員。20年全日本家庭教育研究会総裁。遺伝子工学で、世界をリードする第一人者。58年に、高血圧を引き起こす原因となる酵素〈ヒト・レニン〉の遺伝子解読に成功。パスツール研究所やハーバード大学を抑えての快挙であった。平成8年稲上正氏と共同で日本学士院賞受賞。著書「バイオテクノロジー遺伝子工学先端技術」「化学ってどんな科学」「科学は常識破りが面白い。偏差値秀才には限界がある」「見えた命の底力」「アホは神の望み」など多数。

がん患者が増え続ける日本

済陽「欧米はがん死亡率が低下しているが、逆に日本はがん死亡率は増加し、死者数もこの三十年で三倍に増えています。がん予防・がん患者の〈がん克服〉の為に食事療法は必要です。」

自然治癒力を引き出すのが名医

済陽「私は消化器がんの手術で高名い中山恒明先生のもとで腕を磨こうと、弟子入りいたしました。昔気質のところのあるとても厳しい方でした。朝7時半から回診が始まって、9時から手術がスタート。それがだいたい夕方まで続いて、その後18時から症例検証、夜の回診を終えて病院を出るのはいつも23時頃でした。これを毎日課せられるわけですよ。正月元旦でも9時から回診でした。・・略・・アメリカ留学中にお世話になったトンプソン教授(後に米国外科学会会長)には、医師というのは、売名行為や金儲けの事を考えてはいけない。。患者に本当の恩恵を与えるのが医療である、と言う事を厳しく言われました。ですからこれはそのまま私の信条になりました。」

村上「済陽先生はいい師に出会われましたね。」

済陽「人生というのは、やはり出会いですね。それには運不運というのもあるかも知れませんが、やはり運を引き寄せるだけの努力は絶対に必要ですよ。」

済陽「中山先生はこうもおっしゃっていました。医師が自分で治すなどと思いあがるな。患者さんがもともと持っている治癒力を引き出すのが名医だと。私もようやく先生が言っていたことの意味が分かるようになった気がします。自然治癒力という夢みたいなことばかり考えている事に疑問を覚える方もいるようですが、一方で食事療法における研究は着実に進んでいると思います。ですから、その幅をどんどん広げていくことが、がんをはじめとする難病を癒す道だと信じてこれからも普及に努めたいとおもいます。」

村上「さらなるご活躍を期待しております。」

がん克服への道・食事療法

 

 

 

 

がん克服 【食事療法がひらくがん治療の新たな道】


致知10月号 済陽高穂(わたよう・たかほ)先生・村上和雄先生の対談より抜粋 ~がん克服のために~

村上「実際、食事療法でどれくらい症状が良くなっているのでしょうか。」

済陽「一番わかりやすいものとして、末期がんや晩期がんとよばれる、もう手術や放射線治療ができないような患者さんに、食事療法でどれくらいの効果が出ているかを示すデーターがあります。これまで外来などを含めて症状の重い患者さんは千名近くいらしているのですが、平均5年に渡る観察を続けて取れたデーターは四百十二名分のものになります。」

済陽「四百十二名の中には胃がんや大腸がんなど症例は様々ですが、そのうち食事療法によってがん細胞が完全に消えるか、もしくはもしくはかなり症状が改善される方が二百五十二名いて、これが全体の六十二・二%にあたります。」

村上「末期の患者さんのみが対象でその数字と言うのは、すばらしいですね。」

 

 抗がん剤は体に良くない? がん克服・・はできるのか?

済陽「残念ながら亡くなられた方も四百十二名のうち三割ほどおられるのですが、その理由は大きく分けると三つあるんですよ。一つは既に治療段階で抗がん剤が使われすぎていて、食事療法をいくら頑張っても骨髄機能が回復せず、リンパ球が増えないケースですね。こうなると免疫力が低下したままなので回復はとても難しい。それから食事療法を続けている途中でもう治ったと患者さんが勝手に判断して、肉食やお酒を始めてしまうと言うのもあります。最後の一つは大腸がんなどが酷くなって腸閉塞を起こしてしまうケース。これも栄養が腸から吸収されなくなるので食事療法が効きません。」

恩師を救った食事療法

村上「食事療法に着目されたきっかけは何だったのでしょうか。」

済陽「今から二十年ほど前になりますが、肝臓がんの患者さんが私のところに来られたんですよ。調べてみると四か所にがんが転移していて、手術で二か所は綺麗に取れたのですが、もう二か所はどうしても取れなかったんです。それで退院される際に、もう手術では根治できないので、あと半年しか持たないと家族にも伝えました。その後も一か月ごとに外来で来ていただくことにしていたのですが、不思議なことにAFPという腫瘍マーカーの数値がどんどん減っていくんですよ。それこそ三百ほどあった数値が遂には一になって、一年半でがんがなくなってしまいました。」

村上「それは不思議ですね。」

済陽「聞けば奥さんが他に治療法はないものかと一生懸命探されて、食事療法に辿り着かれたと。その男性はそれを実践されたということです。私も少し興味を覚えいろいろ調べてみたのですが、そうこうしているうち同じようなケースが二、三個出てきたのですよ。」

済陽「そんな中アメリカ留学中にお世話になった、トンプソン教授(後に米国外科学会会長)から前立腺がんになったと連絡が入りましてね。PSAという腫瘍マーカーの数値は百六十だと言うんです。」

村上「かなり高い数値ですね。」

済陽「ええ。あと半年の命だと宣告されて、すっかりしょげて私にメールをしてきたんです。私としては何とかお助けすることはできないものかと思って、食事療法の創始者の方に電話で相談しました。すると、前立腺がんなら八割は良くなるから、食事療法をやらせなさい・と言われたのですよ。すぐに食事療法のメニーユを英訳したものを教授におくりましてね。そしたらわずか半年で腫瘍マーカーの数値が三まで下がって、すっかりがんが治りましてね。教授はものすごく感激していました。ですからこういった非常に奇跡的な症例に恵まれたことが、食事療法について真剣に考えるきっかけになりましたね。いろいろ調べていく中で、特に私が注目したのが、マックス・ゲルソン博士が開発したゲルソン療法です。」

村上「ゲルソンというのはどんな人物ですか。」

済陽「ゲルソンはドイツの内科医で、彼は当時蔓延していた結核の治療法について研究を重ねていました。あるとき、食事に問題があるのではないかと気づいたゲルソンは、患者さんに肉をやめさせてり、野菜や果物のジュースを大量に摂らせるなどの食事療法を徹底したのです。その結果、記録によるとゲルソンの指導を受けた四百五十名の結核患者のうち、九十七パーセントが完治したとありました。」

村上「すごいですね。」

済陽「すごいですよ。ここで肝心なのがなぜ治ったのかということになりますが、ようは食事療法によって体内にリンパ球が増えたのですよ。これが防衛隊のような役目を果たして結核菌を殺していったというわけです。さらにゲルソンが結核患者の中に、皮膚がんを併発させていた患者さんがいたそうで、彼が患者さんに同じように食事療法を指導したところ、結核はもとより、皮膚がんまでよなったそうです。ゲルソンはここに目を付けたのですね。食事療法はがんにも効くのではないかと。

済陽「他にも、例えばアメリカの国立衛生研究所のがん研究者リチャード・ドールという博士が、がんの発症原因として約五十パーセントは食事、約三十パーセントはたばこに関係しているというデーターを出しています。これも食事療法に取り組む上で大きな後押しとなりましたね。それにもう一つだけ挙げると、一九七七年に出されたマクガバン・レポートというのがありましてね。これも非常に重要で、現代病の主因は食事であること、胚芽や野菜などの食べ物が基本であること、そして医療界は栄養学を学ばなければいけない、という提言をしています。・・略・・ですからアメリカやイギリスではがんで亡くなる患者さんが年々減っています。例えば乳がんなんかでも、二十年前から死亡率がどんどん減っています。」

村上「日本では逆に増えていますよね。」

済陽「おっしゃる通りで、もともと日本では乳がんの患者さんは少なかったのですが、毎年死亡率はふえています。がんが日本人の死因のトップになったのは昭和五十六年に遡りますが、それからずっとトップのままで、いまや年間三十七万人ががんで亡くなっています。・・略・・私が大学病院に勤務していたころは、入院した患者さんに食事療法に取り組んでもらいました。そうすると患者さんの免疫力が高まるので、断然治りが早いのです。」

村上「そうやって外科医として手術をしながら並行して食事療法に取り組まれたと。」

済陽式食事療法の八大原則 ~がん克服に向かって~

済陽「そうです。それで都立病院退職後に、本格的に食事療法に取り組むためクリニックをを開設しました。」

村上「食事療法の効果については良くわかりましたので、済陽式食事療法の中身について教えていただけますか。」

済陽「済陽式食事療法には八大原則というのがあります。①塩分を制限する(一日五グラム以内)。②動物性たんぱく質・脂質を制限する(四足歩行動物の肉類は週に一回程度)。③新鮮な野菜と果物を大量に摂取する(一日に二百~五百ミリリットルのジユースと野菜三百五十グラム~五百グラム)。④胚芽含む穀物、豆類、いも類を摂取する(週に一~二回は玄米)。⑤乳酸菌、海藻類、キノコ類を摂る(ヨーグルトは一日三百グラム)。⑥レモン、はちみつ、ビール酵母を摂る。⑦油はオリーブ油またはごま油にする。⑧自然水の摂取。もちろんですが禁煙と禁酒はこれ以外に絶対に必要です。」

済陽「補足説明ですが塩分を過剰に摂取すると、塩分に含まれる塩化ナトリウムが胃袋をあらし、ピロリ菌を増やしして胃がんを誘発します。ですからもし使うならナトリウムが少ない自然塩がいいですね。動物性たんぱく質については、ハーバード大学のウエルター・ウイレットという公衆衛生学の教授が十九九0年に発表してますが、それは牛肉の赤身摂取と大腸がんの関係を示すもので、牛肉を毎日食べるている人は、週に一回しか食べない人よりも二・五倍もがんにかかりやすいとしています。肉を食べるとその影響で大腸菌が必要以上に増えてしまい、それにより胆汁成分が大腸粘膜を傷つけてしまうのです。野菜や果物の大量摂取が済様式食事療法の重要な柱になるのですが何が大切かというと、カリウムの補給です。カリウムというのは、細胞の代謝や細胞の維持に非常に大事な役割をはたしています。そのカリウムを摂取するのに一番いいのが新鮮な野菜や果物なんです。」

自然治癒力~がん克服の為に済様式食事療法を!!

 

がん克服 【子宮頸がんワクチン接種後の健康被害】 厚生労働省調査結果


健康被害が回復していない186人の症状(複数回答)

2010年度に国の助成事業になり、13年4月から小学6年~高校1年を対象に、定期接種となったが副作用報告が相次いだため、13年6月から積極的に勧めることは控えている。

頭痛             66人

倦怠感            58人

関節痛            49人

うずく痛み(接種部以外)   42人

筋肉痛            35人

筋力低下           34人

運動障害           29人

認知機能の低下        29人

めまい            25人

月経不正           24人

無意識に体が動く不随意運動  19人

立ちくらみなど起立性調節障害 19人

失神・意識レベルの低下    16人

感覚純麻           16人

けいれん           13人

ワクチン接種後、医師や製薬会社副作用の報告があったのは2584人で、報告がない人もかなりいると思われる。国の早急な救済が求められる。

ーがん克服に向かってー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がん克服 【子宮頸がんワクチン抑制継続】


健康被害1割回復せず

子宮頸がんワクチン接種後に医師らから副作用報告があった女性のうち、約一割の健康被害が回復していないことが、厚生労働省の調査で分かった。厚労省専門家検討会は17日、調査結果の報告を受け、接種との因果関係について「これまでの見解を覆す知見は加わっていない」として、健康被害を接種時の痛みや不安が原因の「心身の反応」とした昨年1月の見解を変更しないことを確認した。また、「更に調査研究が必要」として、今後も引き続き接種を積極的に勧めることを控える。

一方検討会は、調査理由に厚労省が止めていた患者への医療費や医療手当の支給手続きについて「審査を進めるべきだ」とする意見をまとめた。厚労省は近く審査を始める。

調査は健康被害の全容把握を目的に、ワクチンの販売が始まった2009年12月から14年11月までに接種を受けた338万人のうちけん、医師や製薬会社から副作用報告があった2584人の症状について、医師が調査票に記入する形で調べた。

健康被害の回復状況を確認できた1739人のうち186人(10.7%)は症状が回復していなかった。1297人(74.6%)は発症から1週間以内に症状が回復していた。

186人の症状は頭痛や筋力低下、失神・意識レベルの低下などさまざま。41人が5種類以上の症状を訴えた。87人が入院した経験があった。

検討会は今後の研究の為、ワクチンを接種したグループと接種しないグループの症状の表れ方を比較検討する大規模な疫学調査の必要性を指摘し、厚労省も実施する方針。また、健康被害の治療については定期接種と任意接種で医療費に差があるため、厚労省は差を解消する救済さくをまとめる。

全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会の松藤美香代表は「一定程度評価できる。ただ、脳への影響を懸念する患者も多く、症状は広範囲だ。症状を限定せずに調査するべきだ。」と話した。ーがん克服の為にー

3割未調査 実態把握ほど遠く

功労省の調査は、子宮頸がんワクチン接種後の深刻な健康被害が今も続くことを示す結果だが、これで実態が把握できたとは言い難い。2584人の3割以上が追跡できず、対象から漏れている患者も多いためだ。

調査は、副作用を疑った医師や製薬会社が国に報告した患者が対象。症状は接種から1ヶ月以上経ってから出る場合もあるが、その間に転院していると報告されない可能性は高くなる。多くの患者を診察する横田俊平・横浜市立大名誉教授は「我々だけでも200人以上診ており、調査は患者を見つけきれていない」と見る。一方、全身の痛みなどの原因について、厚労省の検討会は従来の「心身の反応」との見解を維持した。だが、未回復に患者の一定数が訴える「認知機能の低下」あるいは3年以上続く体調悪化などは「心身の反応」だけで説明が付くのだろうか。

厚労省研究班の分析では、免疫機構にかかわる特定の遺伝子が発症に関連することを示唆するデーターが出ている。体内で神経障害がおこる仕組みを検討中の医療チームもある。

厚労省は結果を急がず、今後の大子簿免疫調査も含めた実態把握と原因解明に力を注いで欲しい。

ーがん克服ー

子宮頸がんワクチン  -がん対策ー^

子宮頸がんの原因、ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐ効果があるとされるワクチン。2010年度に国の助成事業になり、予防接種法改正で13年4月、小学6年~高校1年を対象に、接種が国民の努力義務となる定期接種になった。しかし、副作用報告が相次いだため、厚生労働省は13年6がつから積極的に勧めることを控えている。

ーがん対策ー    【がん克服】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がん克服 【がん5年生存率に地域差】 全国17万症例分析


国立がん研究センターは14日、全国のがん診療の拠点病院から集めたデーターを基に、がんと診断された人の命を治療によってどれくらい救えるかを示す(5年相対生存)を都道府県別に初めて公表した。胃、肝臓、肺がんは都道府県によってばらつきが大きく、同センターは「各都道府県は生存率の背景を分析して、がん対策に約立ててほしい」と話している。

対象は、2007年に患者の多い5つのがん(胃、肝臓、肺、大腸、乳房)と診断された人。全国293病院に提供を呼びかけ、その内177病院の約17万症例(15~99歳)を対象に分析した。

提出したデーターが基準を満たさない山梨、三重、奈良、岡山、徳島、宮崎、鹿児島の7県は除外した。

がん全体の5年相対生存率は46.3%、胃がん(71.2%)、大腸がん(72.1%)、乳がん(92.2%)は高めだったが、肝臓がん(35.9%)、肺がんは(39.4%)と低めだった。

都道府県別では、胃がんは東京都(78.8%)、福井(77.7%)の生存率が高かった。年齢の若い患者が多く、早期にがんが見つかる割合が高いことが背景にあるという。

一方、肺がんの沖縄(20.0%)、肝臓がんの香川(22.6%)、鳥取(23.1%)などは生存率が低く、これらのがんは進行がんで見つかったり、手術が出来なかったりする症例が比較的多かった。

大腸がん、乳がんは都道府県によるばらつきは少なかった。

同センターがん対策情報センターは、「拠点病院の一部の限られたデーターだが、患者にとって一つの目安になるだろうと説明する。

集計結果は同センターのホームページhttp://ganjoho.jp/reg_stat/statististics/brochure/hosp_c_reg_surv.html 

で公表している。

がん克服の為に役立ちますように。

 

 

 

 

 

 

がん克服【大腸ポリープ切除に新手法】がん発症率抑制、死亡率低下の調査結果も


●がん克服 「術後の出血抑える」

ポリープの切除は、内視鏡から送り込んだ「スネア」という金属の輪をポリープの根元の掛けて絞り込み、電流を流して焼切るのが主流だ。飛び出していなければ生理食塩水などを注射して盛り上げてから同様に焼き切る。早くから取り入れた昭和伊南総合病院(長野市駒ケ根市)の堀内朗消火器病センター長は「ポリープを含む粘膜だけを切り取る。時間が短縮され、切除後時間が経ってからの出血を抑えられる」と説明する。

焼切る手法では、切除後しばらくしてから出血するケースがあった。切口を焼く方が出血が止まりそうだが、実際は、熱によって血管が通る層までやけどが広まり、遅れての出血や、薄い大腸の壁に穴が開く危険性が高まるという。

メーカーは形状や弾力が違うスネアをそろえ、小さなポリープを摘み取る「ワニの口の様なクリップ」もある。がん細胞の見逃しや取り残しを防ぐため、ポリープの切断面にがん細胞がないかも検査する。

堀内医師は、ポリープの全切除にはがん予防の観点で重要な意味があると話す。「小さいから切らずに来年また検査しましょう」と言っても、検査に来ない人が必ずいるからだ。

米国では1993年、大腸ポリープを全て摘出した人で、大腸がんの発症率が76~90%抑制され、2012年にはその後の追跡調査で死亡率も53%下がったと報告された。このため、欧米では既にポリープの全切除が一般化しているそうである。

ただし、国内のデーターはなく、日本の診察ガイドラインでは依然として直径5㍉以下のポリープは経過観察としてもいいことになっている。

●がん克服 「検査回数減らせる」

国内では、03年11の医療機関が参加して大規模な臨床研究が始まった。ポリープを全て切除した場合にがんの発症率、死亡率がどう変化するかを調べるとともに、現在は1年後が基本とされている内視鏡の検査の間隔を大丈夫かどうかを確かめる。ポリープを全て切除した40~69歳の約2200人を2群に分け、一方は1年後と3年後に検査を計2回実施、もう一方は3年後に1回だけ検査した。研究計画通り追跡できたのは計1400人余り。がんが見つかったのは両群ともわずかで、発症率に差はなかった。研究を統括する国立がんセンター(東京)の松田尚久健診部長は「全て摘出をすれば、次の検査は3年後でいいことが示された」と話す。

対象者の検査はその後も出来るだけ継続、ポリープ切除の死亡抑制効果を確かめる。松田部長は「ポリープを全て切除した場合に内視鏡検査の間隔をさらに広げても大丈夫であることが分かれば、検査の効率も上がる。患者の負担を減らしつつ、がんの早期発見と、がん死の抑制の実現が期待される」と話している。    2015年9月10日毎日新聞朝刊より

〈がん死亡抑制に期待。〉 がん克服

 

 

 

 

がん克服 【子宮頸がんワクチン被害】 国、救済範囲拡大へ


がん克服 子宮頸がんワクチン被害

子宮頸がんワクチン接種後に健康被害を訴える女性が相次いでいる問題で、厚生労働省は救財範囲を広げる方針を固めた。これまで放逸で定めた定期背接種による健康被害で医療費などの支給に差があったが、定期接種以外の支給の水準を引き上げて差を解消することを検討している。有識者検討会に意見を聞き、救済策をまとめる。

子宮頸がんワクチン接種は2010年秋、国の助成で広まり、13年4月に予防接種法改正で定期接種になった。しかし体の痛みやしびれなどの報告が相次ぎ、国は同年6月から接種の積極的な勧奨を控えている。

健康被害が出た場合、定期接種は通院や入院の自己負担分が支給されるが、それ以外は入院相当分の医療費が支給されるだけで、通院でかかる費用は出ない。医療手当も支給条件に差があり・厚労省はこの差の解消を検討している。

厚労省によると、これまで小学6年から高校1年の女子338万人が接種を受けた。約2600人が健康被害を訴え、その大半が定期接種以外という。

医療費などの支給を受けるには、国の審査で「健康被害と接種の因果関係が否定できない」と判断される必要がある。

「がん克服」の為、国はあらゆることに積極的にかかわって欲しいものです。

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