がん克服 【食事療法がひらくがん治療の新たな道】


致知10月号 済陽高穂(わたよう・たかほ)先生・村上和雄先生の対談より抜粋 ~がん克服のために~

村上「実際、食事療法でどれくらい症状が良くなっているのでしょうか。」

済陽「一番わかりやすいものとして、末期がんや晩期がんとよばれる、もう手術や放射線治療ができないような患者さんに、食事療法でどれくらいの効果が出ているかを示すデーターがあります。これまで外来などを含めて症状の重い患者さんは千名近くいらしているのですが、平均5年に渡る観察を続けて取れたデーターは四百十二名分のものになります。」

済陽「四百十二名の中には胃がんや大腸がんなど症例は様々ですが、そのうち食事療法によってがん細胞が完全に消えるか、もしくはもしくはかなり症状が改善される方が二百五十二名いて、これが全体の六十二・二%にあたります。」

村上「末期の患者さんのみが対象でその数字と言うのは、すばらしいですね。」

 

 抗がん剤は体に良くない? がん克服・・はできるのか?

済陽「残念ながら亡くなられた方も四百十二名のうち三割ほどおられるのですが、その理由は大きく分けると三つあるんですよ。一つは既に治療段階で抗がん剤が使われすぎていて、食事療法をいくら頑張っても骨髄機能が回復せず、リンパ球が増えないケースですね。こうなると免疫力が低下したままなので回復はとても難しい。それから食事療法を続けている途中でもう治ったと患者さんが勝手に判断して、肉食やお酒を始めてしまうと言うのもあります。最後の一つは大腸がんなどが酷くなって腸閉塞を起こしてしまうケース。これも栄養が腸から吸収されなくなるので食事療法が効きません。」

恩師を救った食事療法

村上「食事療法に着目されたきっかけは何だったのでしょうか。」

済陽「今から二十年ほど前になりますが、肝臓がんの患者さんが私のところに来られたんですよ。調べてみると四か所にがんが転移していて、手術で二か所は綺麗に取れたのですが、もう二か所はどうしても取れなかったんです。それで退院される際に、もう手術では根治できないので、あと半年しか持たないと家族にも伝えました。その後も一か月ごとに外来で来ていただくことにしていたのですが、不思議なことにAFPという腫瘍マーカーの数値がどんどん減っていくんですよ。それこそ三百ほどあった数値が遂には一になって、一年半でがんがなくなってしまいました。」

村上「それは不思議ですね。」

済陽「聞けば奥さんが他に治療法はないものかと一生懸命探されて、食事療法に辿り着かれたと。その男性はそれを実践されたということです。私も少し興味を覚えいろいろ調べてみたのですが、そうこうしているうち同じようなケースが二、三個出てきたのですよ。」

済陽「そんな中アメリカ留学中にお世話になった、トンプソン教授(後に米国外科学会会長)から前立腺がんになったと連絡が入りましてね。PSAという腫瘍マーカーの数値は百六十だと言うんです。」

村上「かなり高い数値ですね。」

済陽「ええ。あと半年の命だと宣告されて、すっかりしょげて私にメールをしてきたんです。私としては何とかお助けすることはできないものかと思って、食事療法の創始者の方に電話で相談しました。すると、前立腺がんなら八割は良くなるから、食事療法をやらせなさい・と言われたのですよ。すぐに食事療法のメニーユを英訳したものを教授におくりましてね。そしたらわずか半年で腫瘍マーカーの数値が三まで下がって、すっかりがんが治りましてね。教授はものすごく感激していました。ですからこういった非常に奇跡的な症例に恵まれたことが、食事療法について真剣に考えるきっかけになりましたね。いろいろ調べていく中で、特に私が注目したのが、マックス・ゲルソン博士が開発したゲルソン療法です。」

村上「ゲルソンというのはどんな人物ですか。」

済陽「ゲルソンはドイツの内科医で、彼は当時蔓延していた結核の治療法について研究を重ねていました。あるとき、食事に問題があるのではないかと気づいたゲルソンは、患者さんに肉をやめさせてり、野菜や果物のジュースを大量に摂らせるなどの食事療法を徹底したのです。その結果、記録によるとゲルソンの指導を受けた四百五十名の結核患者のうち、九十七パーセントが完治したとありました。」

村上「すごいですね。」

済陽「すごいですよ。ここで肝心なのがなぜ治ったのかということになりますが、ようは食事療法によって体内にリンパ球が増えたのですよ。これが防衛隊のような役目を果たして結核菌を殺していったというわけです。さらにゲルソンが結核患者の中に、皮膚がんを併発させていた患者さんがいたそうで、彼が患者さんに同じように食事療法を指導したところ、結核はもとより、皮膚がんまでよなったそうです。ゲルソンはここに目を付けたのですね。食事療法はがんにも効くのではないかと。

済陽「他にも、例えばアメリカの国立衛生研究所のがん研究者リチャード・ドールという博士が、がんの発症原因として約五十パーセントは食事、約三十パーセントはたばこに関係しているというデーターを出しています。これも食事療法に取り組む上で大きな後押しとなりましたね。それにもう一つだけ挙げると、一九七七年に出されたマクガバン・レポートというのがありましてね。これも非常に重要で、現代病の主因は食事であること、胚芽や野菜などの食べ物が基本であること、そして医療界は栄養学を学ばなければいけない、という提言をしています。・・略・・ですからアメリカやイギリスではがんで亡くなる患者さんが年々減っています。例えば乳がんなんかでも、二十年前から死亡率がどんどん減っています。」

村上「日本では逆に増えていますよね。」

済陽「おっしゃる通りで、もともと日本では乳がんの患者さんは少なかったのですが、毎年死亡率はふえています。がんが日本人の死因のトップになったのは昭和五十六年に遡りますが、それからずっとトップのままで、いまや年間三十七万人ががんで亡くなっています。・・略・・私が大学病院に勤務していたころは、入院した患者さんに食事療法に取り組んでもらいました。そうすると患者さんの免疫力が高まるので、断然治りが早いのです。」

村上「そうやって外科医として手術をしながら並行して食事療法に取り組まれたと。」

済陽式食事療法の八大原則 ~がん克服に向かって~

済陽「そうです。それで都立病院退職後に、本格的に食事療法に取り組むためクリニックをを開設しました。」

村上「食事療法の効果については良くわかりましたので、済陽式食事療法の中身について教えていただけますか。」

済陽「済陽式食事療法には八大原則というのがあります。①塩分を制限する(一日五グラム以内)。②動物性たんぱく質・脂質を制限する(四足歩行動物の肉類は週に一回程度)。③新鮮な野菜と果物を大量に摂取する(一日に二百~五百ミリリットルのジユースと野菜三百五十グラム~五百グラム)。④胚芽含む穀物、豆類、いも類を摂取する(週に一~二回は玄米)。⑤乳酸菌、海藻類、キノコ類を摂る(ヨーグルトは一日三百グラム)。⑥レモン、はちみつ、ビール酵母を摂る。⑦油はオリーブ油またはごま油にする。⑧自然水の摂取。もちろんですが禁煙と禁酒はこれ以外に絶対に必要です。」

済陽「補足説明ですが塩分を過剰に摂取すると、塩分に含まれる塩化ナトリウムが胃袋をあらし、ピロリ菌を増やしして胃がんを誘発します。ですからもし使うならナトリウムが少ない自然塩がいいですね。動物性たんぱく質については、ハーバード大学のウエルター・ウイレットという公衆衛生学の教授が十九九0年に発表してますが、それは牛肉の赤身摂取と大腸がんの関係を示すもので、牛肉を毎日食べるている人は、週に一回しか食べない人よりも二・五倍もがんにかかりやすいとしています。肉を食べるとその影響で大腸菌が必要以上に増えてしまい、それにより胆汁成分が大腸粘膜を傷つけてしまうのです。野菜や果物の大量摂取が済様式食事療法の重要な柱になるのですが何が大切かというと、カリウムの補給です。カリウムというのは、細胞の代謝や細胞の維持に非常に大事な役割をはたしています。そのカリウムを摂取するのに一番いいのが新鮮な野菜や果物なんです。」

自然治癒力~がん克服の為に済様式食事療法を!!

 

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