がん克服 【がん5年生存率に地域差】 全国17万症例分析
- 2015年09月16日
- がんニュース
国立がん研究センターは14日、全国のがん診療の拠点病院から集めたデーターを基に、がんと診断された人の命を治療によってどれくらい救えるかを示す(5年相対生存)を都道府県別に初めて公表した。胃、肝臓、肺がんは都道府県によってばらつきが大きく、同センターは「各都道府県は生存率の背景を分析して、がん対策に約立ててほしい」と話している。
対象は、2007年に患者の多い5つのがん(胃、肝臓、肺、大腸、乳房)と診断された人。全国293病院に提供を呼びかけ、その内177病院の約17万症例(15~99歳)を対象に分析した。
提出したデーターが基準を満たさない山梨、三重、奈良、岡山、徳島、宮崎、鹿児島の7県は除外した。
がん全体の5年相対生存率は46.3%、胃がん(71.2%)、大腸がん(72.1%)、乳がん(92.2%)は高めだったが、肝臓がん(35.9%)、肺がんは(39.4%)と低めだった。
都道府県別では、胃がんは東京都(78.8%)、福井(77.7%)の生存率が高かった。年齢の若い患者が多く、早期にがんが見つかる割合が高いことが背景にあるという。
一方、肺がんの沖縄(20.0%)、肝臓がんの香川(22.6%)、鳥取(23.1%)などは生存率が低く、これらのがんは進行がんで見つかったり、手術が出来なかったりする症例が比較的多かった。
大腸がん、乳がんは都道府県によるばらつきは少なかった。
同センターがん対策情報センターは、「拠点病院の一部の限られたデーターだが、患者にとって一つの目安になるだろうと説明する。
集計結果は同センターのホームページhttp://ganjoho.jp/reg_stat/statististics/brochure/hosp_c_reg_surv.html
で公表している。
がん克服の為に役立ちますように。
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