がん克服【肺外科手術の歴史に名を刻んだ名医】
- 2016年06月08日
- がんの名医
岡田守人(おかだ もりひと)先生
広島大学病院 呼吸器科教授
1962年 兵庫県生まれ
1988年 奈良県立医科大学卒業
1995年 神戸大学大学院医学系研究科(循環呼吸器科)終了(医学博士)
1999年 米国ニューヨーク・コロンビア大学胸部心臓外科研究員
2002年 兵庫県立がんセンター医長
2003年 同 センター科長
2007年 広島大学病院 循環器科教授
肺がんハイブリッド胸腔鏡手術の名医
わずか4cmだけの開胸で肺がんを切除する。その技術は助骨一本も傷つけない、身体に負担の少ない手術で、手術1ヶ月後にはゴルフのスイグができると言われる。世界でも屈指の技術で、日本だけでなく海外からも招聘されて手術・指導を行っている。
肺がんなどの手術を行う胸部外科医の教科書的な書籍にその名を残す
岡田医師が編み出した、ハイブリッドVATSという技法は肺の部分摘出で、肺活量を少しでも維持する治療法で、その技法は胸部手術の教科書とされている書籍に記載され、胸部外科手術の新技法(の名医)として名を残す。
岡田先生の心構え
素晴らしい人間性
私は2007年4月に腫瘍外科教授として着任いたしました。伝統あるがん専門の診療科として広島の中核的な役割を担い、私の専門とする肺がん・呼吸器外科はもちろん、乳腺内分泌外科、一般消化器外科のがん検診を世界的な科学的根拠に基づいて行います。目標は「超一流の向こう側」です。日本の腫瘍外科領域のオピニオンリーダーとして、特に呼吸器外科領域では機能温存手術(縮小手術、気管支血管形成術)、低侵襲手術(胸腔鏡アプローチ)中皮腫診療(胸膜肺全摘手術を含めた集学的治療)で、常に最新の情報を世界に向けて発信を続けています。
我々を頼ってこられる患者さんに、最先端・最高レベルの手術を含めた医療の提供をすること、決して妥協しない姿勢で新しい治療法にチャレンジする事、実際の診療に直結する難治がん克服のための研究を実践することを常に考えています。さらに、次世代を担う高いモチベーションを持つ腫瘍外科医を育てることが私の責務です。そのためにはまず自らが模範になるような外科医になること。すなわち若い外科医たちの目標になることが必要です。自分自身が温かみのある人間性と深く体系的な知識、納得させるに足りる技術、そして自らの反省、深い洞察力、強い向上心を示さなければならないと考えています。
当科でトレーニングを受けられる若い医師が、腫瘍外科専門医として臨床実地医療の場で多くの患者さんに真に信頼され、近い将来、世界に羽ばたいてほしいと切に願っています。
~がん克服~