がん克服【糖尿病がん発症リスク】糖尿予備軍でも


がんセンターなどが調査

「ヘモグロビンA1c」と呼ばれる糖尿病の診断指数の数値が高い人ほど、がんの発症リスクが高まる可能性が高いという研究結果を、国立がんセンターと東京女子医大のチームが21日発表した。

糖尿病患者はがんになる可能性が高いことは、すでに報告されているが、ヘモグロビンA1cの数値があまり高くない「糖尿予備軍」の人でも、がんの発症リスクが高まることが示されたのは初めて。調査に携わった東京女子医大の後藤温(あつし)助教授(免疫学)は「糖尿病予防が、がん予防につながる可能性がある」と語る。

ヘモグロビンA1cは、1~2ヶ月間の血糖値の状態を反映する血液検査の検査値。数値が6.5%以上だと糖尿病が疑われる。

チームは、1990年と93年に岩手県、長野県、長崎県など8県に住み、糖尿病の調査に協力した男女やく3万人を対象に、約15年かけて追跡調査を実施。ヘモグロビンA1cの値を●5,0%未満●5,0~5,4%●5,5~5,9%●6,0~6,4%●6,5%以上の5郡に分類し、大腸がんや肝臓がんなどすべてのがんの発症との関係を分析した。

その結果、ヘモグロビンA1cが正常とされる「5,0~5,4%」より高い人ほどがん発症リスクが上昇。「6,0~6,4%」の人は正常の人の1,28倍、「6,5%以上」の人は1,43倍高かった。

~がん克服のために~

オフィシャルサイトに戻る