がん克服【がんの栄養血管を叩く】
- 2015年12月13日
- がんのお話
がんは新生栄養血管を要求する
がん細胞は、正常な細胞よりも増殖力が旺盛だ。実験室で、腎臓や肝臓の細胞を培養して増やすことが出来ればその治療に少なからず利用できるが、現在の先端技術でも研究段階だ。一方、がん細胞の培養は至って簡単だ。栄養さえ与えておけばほっておいてもどんどん増えていく。今日3cmだった肝臓がんが1ヶ月も経たないうちに5cmになったりする。
それだけ増えると言う事は、栄養を旺盛に要求していると言える。がん細胞は、人間が持っている通常の栄養血管だけではがん細胞自身をの生命を保つことができない。がん細胞自身を養うために腫瘍新生栄養血管というオリジナルな栄養パイプを伸ばし張り巡らせることで自分のテリトリーを守り、家族をすさまじい勢いで増やしていく。
がんを兵糧攻めにする
がん細胞に侵されると、がん細胞に栄養をとられて正常細胞の機能が低下し、貧血になったり、体重がげんしょうする、肝臓や肺などの働きが衰えるなどの弊害がでてくる。さらに免疫力が低下して間接的にがん細胞の増殖を野ざらしにするばかりでなく、抵抗力がなくなることで肺炎などもおこしやすくなる。
逆にがんの申請血管を根絶すえば、がん細胞は生き続けることが出来なくなり、あっという間に死滅してしまうことも考えられる。がんの新生栄養血管叩いて兵糧攻めにするということは、増殖力旺盛ながんのウイークポイントであり、一つの重要な治療手段として期待される。
新生栄養血管とは?
通常の健康状態では新生血管(新しい血管)が作られることはない。新生血管がつくられるのは、ケガをした部分や、慢性関節リウマチ、妊娠などの時だけだ。
しかし、がんの場合は新生血管が行われるのは細胞ががん化するよりも早いと言われている。0期でもすでに血管新生が始まっていることがしばしば見られ、進行がんへのシナリオがすでに準備されているという。なんとも恐ろしい話だ。
ただ、新生血管が新生血管が出来ただけでは《進行がん》ではない。新生血管に乗ってがん細胞が広がった時に進行がんとなるので、その前の新生血管を叩いておけば良いわけだ。
がんと新生血管
がんの増殖速度は血管新生に依存
①がん細胞の芽生え
②がん新生栄養血管因子の放出
③がんが新生栄養血管を伸ばす
④がんが栄養補給路を確保
⑤がんの増殖始まる
⑥正常細胞の弱体化
⑦免疫細胞の無力化
⑧がんのコントロール下におかれる
がんは酸素や栄養を、通常細胞よりはるかに多く必要とするためがん細胞は新生血管誘導物質を出して、身近な血管につなぐ腫瘍血管を誘導する。この新生血管がなければがんは大きくなることができない。
がんが進行すると、エイリアンのように張り巡らせた新生血管だらけになる。そうなる前に新生血管を叩くことががん治療の必要事項と考えられる。
新生血管を叩くことによって、がんを根治出来る可能性がある。日本人の二人に一人ががんになり三人に一人ががんで亡くなるという現代。早期発見と共に新生血管を叩く方法の両方が開発されれば、がん治療に光明が射すはずだ。~期待してやまない~
~がん克服に向かって~