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がん克服【消化器内科のずば抜けた若き名医】


大圃 研(おおはた けん)先生

NTT東日本関東病院消化器内科内視鏡部長・主任医長

1974年 生まれ

1998年 日本大学医学部卒業

1998年 JR東京総合病院内科研修医

2007年 NTT東日本関東病院消化器内科医長

内視鏡分野では、ずば抜けた実績を持つ名医

 食道・胃・大腸まで全ての消化管の早期がんに対する内視鏡治療(ESD)を得意とし、大腸ESD症例数は年間日本一。全国さまざまな施設から内視鏡の依頼を受け、多忙な日を送っている。これからの内視鏡の世界を牽引していくドクターの一人だ。

医師を目指したきっかけは?

 かっこいい話って無いんですよ。僕の所は父親も祖父も祖母も医者なんで、一族代々と3代医者が続く家計なんです。一族全員医者で開業をしていて、そこに長男として生まれましたから、小さいころから「お父さんの跡を継いで医者に」と言われて育ってきているんです。自然と医者になる環境だったんですね。

 家は入院設備のある病院で、毎日父親は隣で手術をしているわけです。部屋の中には手術の写真とか、取った胆石なんかごろごろ置いてあるような家だったんです。病院と直接繋がっていて、24時間呼び出し音が鳴っているのが当たり前の家でした。子供のころは、何になると言うよりも医師になるしかないという環境でした。

 何となく周りから尊敬されている職業らしいと感じていて、自分でも医者になるのは全然嫌いでなかったり、ごく当たり前のように医師になった感じです。

崇高な志は無かったが

 学生時代は猛勉強したかというと、それほど苦労はしてないです。お酒飲んであそんでばっかりで、人の命を救ううという崇高な志を全然持たないまま医者になってしまった。正直なところ、大半の人はそうじゃないですか。

 研修医になってからはどうかというと、やっぱりふざけていましたね。人に言われている事をやっているだけですから。ただ、遅刻なんかをするわけではないし、もともとやることを一生懸命やるタイプなんですよ。ものすごい凝り性で、始めたことにはのめりこむんです。学生のうちは遊ぶのが楽しかったんですが、医師になったら、今度はこっちで一番になりたいという思いが出てきたのは確かですね。

無給の時期:この先生に教わりたいの一心で~

 僕は特殊なキャリアを歩んでいて、医局に入らずにきているんです。現在の日本の医局制度の中で、特に当時、医局に所属せず単身で行くのは非常に安定しない道なので、大学の医局に入らない人はまずいなかった。僕に安定という言葉がかけていたかも知れないけど、大学に何のために戻るか全く分からなかったんです。それよりも自分のいた病院に教わりたい指導医がいて、やりたいことをひたすらやっていた感じです。それが、そのころ始めた内視鏡です。

 研修が終わった後も、非常勤の嘱託という非常に不安定な身分で病院に残りました。当時は現在の様な後記レジデントというポストは無くて、実は最初は無給のような立場でしたね。当時の病院でも前例のない立場で、正規の医局員扱いではなく保険も国保という状態です。あまりにひどい待遇で周りの人からは辞めた方が良いと言われたんだけど、「この先生に教わりたい」という思いだけでやってしまいました。

  医局に入る入らないの選択は、当時夢中でそういう事を考える暇もなかったからで、今振り返ってみるとどちらがよかったかなんて分からないと思います。医局に入っていなかったからこそ今があるかも知れないし、医局に入っていたらまた違う医師としての人生はあったでしょう。正直、どちらが良かったなんて比べられないので考えるだけ時間の無駄だと思っています。ただ右へ倣えで人と一緒の道にという考えはないですね。それで嫌なことがあると、後悔してもしきれない。

内視鏡に没頭

 いずれにしても無給というのは異常ですね。平日にアルバイトもできたんですが、原則断っていました。勉強するために残っているのにアルバイトをしていては意味がないからです。土曜の昼から月曜の朝までの当直のアルバイトを月2回やって生計を立てていました。それでも生活は苦しくないんですよ。朝から晩までずっと病院にいてお金を使う事がないから。そんな風だから飲んで遊ぶと言うのはピタリと止まりましたね。

 僕は頭が悪いので、採血結果とか検査データーなんかをいじくり回しているのは好きではなかったけど、内視鏡は完全にテクニックの問題ですから、そういうのが面白かったんですね。元々指先が器用だったんですが、もっとうまくもっとうまくと、夢中でした。

 それから、朝は誰よりも早く病院に行くようになりました。朝6時台から病棟を周って、カーテンを開けながら回診してました。とにかく朝のうちに仕事を終わらせて、上の先生達が9時に検査を始めるのに間に合わせていました。内視鏡は数をこなし、上手なものをたくさん見ないと上達しない。後でもできる書き物等は夜にやっていました。内視鏡は病室よりも内視鏡室が一番の現場で、常にそこに居られるように環境作りをしていました。

 今は教える側になったわけですが、僕は要領のいい切れ者だと思っていないんです。だからズルをせずに地道に粛々と頑張る人をかわいがっています。自分がそういう風だから信用できるし、将来ものになると思って一生懸命教えます。そういう人はどんくさい(笑い)からよく怒るんですけど、僕の評価基準ではすごく高いですしそうやって粛々とやっていれば必ず道が開けると思います。

 

がん克服【抗がん剤高騰】切実な問題


患者団体アンケート

 毎日新聞は、全国がん患者団体連合会に加盟する30団体に、がんの医療費についてアンケートを行った。結果、最近の抗がん剤の高騰により「医療費を払えない為、治療をあきらめる患者少なくない」との訴えが多く寄せられた。一方、医療費の増加や健保組合の破綻を心配し、「医療費の無駄を減らすべきだ」「高齢化で増えている医療費全体の見直しも必要だ」という意見も数多くあった。

払えず、治療を断念

 2000年以降、がん細胞にある、特定の物質を狙って増殖を抑える「分子標的薬」が次々に登場し、価格も上がった。アンケートは今年3月に実施。27団体から回答があったが、ほとんどの患者団体が「抗がん剤の価格が高い」「やや高い」と回答した。また、「高額療養費制度があっても、患者の負担が重過ぎる」という意見も多くみられた。

 千葉市の女性は、「分子標的薬のぐりぺっく=イマチニブ」を飲み続けなければならないが、子供が小さくこれから教育費もかかるのに、自分の事に多くのお金を掛けられない」という切実な問題を語った。また、「乳がんでも次々に新薬が開発されているが、価格は高い。助かる道が出来たのに、その道を選ぶこともできない」との意見も多くあった。 

 沖縄県がん患者会連合会の安里香代子事務局長は、「沖縄のように離島が多いところは、通院のための渡航費や滞在費が多くかかり、治療をあきらめる人もかなりいる」と話す。

高額な医療費を削減・多角的に

 最近は、一般的な体格の男性が1年間続けると3500万円ほどかかる新タイプの抗がん剤「オブジーポ=ニポルマプ」も登場。

 

 

 

がん克服【前立腺がん凍らせて退治】世界初の治療法


三木健太先生 日本が誇るトップドクター

 東京慈恵会医科大学付属病院泌尿器科診療副部長

 1964年 神奈川県生まれ

 1993年 慈恵医大卒

 2003年 同大で、国内2番目となる前立腺がんの小線源治療を始める

 2015年 前立腺がん凍結療法をスタートさせる

三木医師と凍結療法の出会い

「2000年、慈恵医大柏病院で、腎臓がんの凍結療法を見せてもらったのがきっかけです。がんに針を刺して凍らせたら、治ってしまった。針を指す時、皮膚に局所麻酔はしますが、全身麻酔はかけない。患者さんはうつ伏せになって、看護師と会話しながら治療を受け、翌日には退院していった。すごい技術だと感動して、前立腺も凍らせて治したいと考えました。」

 日本人男性のがん患者数トップの前立腺がん。体にやさしく男らしさも失わない「夢の治療法」

 現在、日本人の前立腺がんによる死亡数は年間12,000人で、男性のがん死亡件数の約5%を占める。患者数は急増傾向にあり、昨年胃がんや肺がんを抜いて、男性のがん罹患率全体のトップとなる約10万人に達した。

 治療法は、手術・放射線療法・ホルモン療法・積極的監視療法(無治療経過観察)の4通りあるが、そこに三木医師は、第5の治療法をもたらそうとしている。

 それが、「凍結療法」だ。特殊な針をがん細胞の近くに数本刺し、凍結用のガスを注入。針の周りにキリタンポ状の氷の玉を作り、がん細胞をマイナス40°に冷却して壊死させる。三木医師率いるチームが昨年10月、日本初の臨床研究を開始した最先端の治療法だ。

体に負担がかからない様、出来るだけ手を触れず、魔法の様に病気を治せないか・・と夢に描いてきた三木医師。

 治療は、患者の肛門付近に長さ20cmほどの針を突き刺す。エコーの画面で針が正確に挿入された事を確かめた後、ガスを噴出させる。患者の体内で氷の玉が作られていく。氷の出来具合を知る手がかりは、肛門に挿入した温度センサーの数値、エコーの画面と医師の経験知だ。

 願はマイナス40°Cまで冷やすが、尿道は0°C以下にしてはいけない。細胞が破壊され、排尿が出来なくなってしまう恐れがあるからだ。そのため、膀胱にカテーテルを挿入して温水を流し込み、尿道を温めながら治療する。 

「ガスを止めて10分間待つ」前立腺内の温度をモリタリングしながら、凍結効果でがんが壊死するのを待つこと10分。再び氷の玉を作りまた待つ。これを3度繰り返して終了。

現在、この治療を受けられる方

 現段階で、この凍結療法を受けられるのは「放射線治療後に再発」してしまったケースに限られてる。新しい治療法なので、放射線治療と同等以上の安全性や信頼性が、まだ確立されていないためだ。また、針で行う局所的な治療のため、転移がないことも条件だ。だが、放射線治療を受けた後に再発した場合、もう一度放射線治療は受けられない。残される治療法は、体への負担が大きい全摘手術かホルモン療法に限られる。そこに、新たな選択肢が広がった。 

国の先端医療申請を目指す 

 三木「手術は、特に高齢の患者さんの場合、体力的に辛い。ホルモン療法も、患者さんは副作用でEDになってしまうことを何よりも嫌がります。また、治療期間が長くなると、骨粗鬆症や糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞といった重い副作用が表れる恐れもあります。凍結療法なら、2~3時間の手術で終了。体への負担がなく、痛みもない。3泊4日の入院で済む上、冷やし過ぎなければ男性機能も保てる可能性があり、重い副作用はありません。」

 三木医師は、今後1年以内で4人程度の患者に凍結療法を行い、安全性や有効性を確かめ、国の先端医療に新生したい考えだ。 

 「安全性を保障するデーターが揃えば、将来的には早期がんの患者さんにも行えるようになるでしょう」と三木医師は語る。 

~がん克服のために~

がん克服【膀胱がん・胃がん】岐阜県 75歳


元気で無事8年目をクリア

 家にいれば、毎夕の晩酌を欠かさない夫は2008年3月、尿の定期検査で、肉眼では見られない血尿が見つかり、内視鏡で膀胱がんの初期と診断されました。とうとう罰が当たったと、二人で観念。それっ という思いでインターネットの情報集めに飛びつきました。

 国立がんセンターなどの情報によると、腎盂がん・尿路がんを経ていく膀胱がんは、再発率後の5年生存率は低いとあり、原因リスクとして喫煙とある種の鎮痛剤が疑わしいとありましたが、我が家ではどれにも当て訛りません。

 で、心して当たる事を決意。あふれる情報の中から金谷さんの健康法に飛びつきました。

 5日の入院で、1cmのがんを2個取り、幸いステージ1と言う事で週1回通院し、結核菌のBCG注入を6クール行い、姫菊と併用し副作用もなく無事終了。2ヶ月後には医師も「意外にときれいになっている」と驚くほどがんは消えました。

 退院後は、日中は仕事に出ているので、煎じ液を20ccずつ朝夕2回の服用を続けました。これくらいの飲み方で確かにがんは無くなりましたので、姫菊はすごいと思いました。

 毎月の定期検診も異常なしが10月まで続きました。この間、本当にがんだったのか?とも、こんな思いだったので、だんだん飲み方もおろそかになっていきました。

定期検診で胃に腫瘍が見つかる

 しかし、11月。今度は胃の定期検診で腫瘍らしきものがあるとの診断。生体検査でがんであることがわかりガックリし、休んでいた姫菊あわてて飲み始めました。

 また情報に首っ引き、姫菊をさぼっていたことを悔やみながら「今度こそ徹底的に取り組むぞ」との思いで手術の説明を受けましたが、膀胱がんからの転移ではない別の原発らしく、胃の2/3を切除すると言われ、自覚症状もない初期なのにと、さすがに本人は相当のショックでしたがじたばたしても始まりません。

 術後、切り取ってみせられたのは巨大レバーかホルモンの様な胃、わずかに腫瘍と見られる赤い部分が分かるだけで、医師の判断はすごいなと思いました。

 入院は一か月。個人差で回復が遅くきになりました。抗がん剤治療を勧められましたが断り、1ヶ月健診、2ヶ月健診、3ヶ月検診、半年検診と異常なく経過し、1年、3年、5年も無事過ぎ、再発転移も無く8年目を迎えることが出来ました。この間飲用していますのは姫菊のみ。(晩酌も以前の通り)

 時に下痢も無いのに腹痛でチクチク痛んだりした時も、姫菊を飲んでみると一晩で治ったり、私がおりものの様な時でも2~3回姫菊を飲むと治っています。きっと、炎症などに穏やかに効いているものと信じて、我が家の手ごろで飲みやすい常備薬として続けていくつもりです。

 姫菊にあえて、本当に良かったと思っております。有難うございます。(妻)

~がん克服~

がん克服【がんで転職】研究機関調査


4割が非正規

 正社員の時にがんになり転職した人のうち、派遣やパートなどの非正社員になった人の割合が43.8%だったとする調査結果を、三菱UFJリサーチ&コンサルティングがまとめ発表した。調査担当者は「転職者の約半数が非正規に転じているのは重い。同じ職場で働けるような環境作りが不可欠だ」と話す。

 調査は昨年8月、正社員として働いている時がんにかかり、現在も仕事をしている65歳以下の男女にインターネットで実施し、計978人から回答を得た。男性は大腸がん、女性は乳がんが多く、病気が見つかった年齢は男性では50代が50、6%女性は40代が43,8%だった。前の職場を辞めた理由は「体力的に就労継続が困難」が24%「両立制度の不備」が11,7%だった。

~がん克服~

がん克服【がんステージの決め方】


がんの「ステージ」は何が基準で決まるのか。

がんのステージは、病の進行度を示します。全てのがんは0から4の5段階に分かれ、4が最も進行した段階です。

 ステージは「がんの大きさ」「リンパ節への転移の有無」「他の臓器への転移の有無」で判断します。「ステージ0」は、がん細胞が粘膜(上皮細胞)にとどまっている段階です。「1」は、腫瘍が筋肉の層にとどまっている段階です。「2」は、筋肉の層を越えているいるが、リンパ節転移がない段階から少しリンパに転移がある段階を示します。「3」は腫瘍が広がっており、リンパ節にも転移している段階です。「4」は、他の臓器への転移が見られる段階を指します。

 部位によっては、同じステージでもさらに「a」「b」などに細かく分類される場合もあります。治療法も、各部位、各ステージによって違ってきます。個人によって進行具合等違ってきますので、医師とよく相談され適切な治療を心がけて下さい。

 ~がん克服~

 

 

がん対策基本法改正案


企業は雇用継続努力を

 がん患者の雇用継続に企業が務める事を新たに定める「がん対策基本法改正案」が、議員立法で提出されることが決定した。がん患者の就労支援を法的に位置付け、がんになっても安心して暮らせる社会の構築をめざし、超党派の「国会がん患者と家族の会」(代表世話人・尾辻秀久参院議員)が今国会へ提出する。

 2006年に成立した同法は、国内どこでも同じレベルのがん医療を受けられる環境作りをめざし、医療者の育成や医療機関の整備、政府が総合的ながん対策として「がん対策推進基本計画」を策定することなどを定めた。改正案はこの10年の変化を踏まえ、基本理念に「がん患者が、医療のみならず福祉的支援、教育的支援、必要な支援等が受けられるようにする」などを追加する。

 厚生労働省によると、がん患者で仕事を辞めた人は03年、13年のいずれも34%と、基本法成立後も改善していない。このため改正案は「事業主の責務」を新設し、企業などが雇用継続に配慮する様に努めるとともに、国や自治体に必要な施策を講じるよう定めた。

 小児がん患者らが学業と治療を両立できるように、適切な教育を受けるための環境整備も新たに盛り込む。国や自治体による患者団体や支援団体への支援も初めて明記する。 

がん対策基本法改正案 ポイント

● 企業など事業主はがん患者雇用契約などへの配慮に努める。国や自治体は、がん患者や家族の雇用継続、就労に向け事業主を啓発する。

● 学業と治療にの両立に向けた環境の整備。

● がん登録で得られた情報の活用。

● がん患者や支援者団体の活動を支援。

● 国や自治体はがん検診の実態把握に努める。

● がん患者の家族の生活の質の向上。

● がん治療に伴う副作用、合併症などの予防や軽減に関する方法の開発。

~がん克服~

 

 

 

がん克服【ピロリ菌に強い酵素発見】東大チーム


胃がん発症を抑制

 胃の粘膜に感染して胃がんを引き起こす細菌「ヘリコバクター・ピロリ菌」について、畠山昌則東京大学教授(感染腫瘍学)らの研究チームが、菌が出すたんぱく質の発がん性を弱め、胃がんの発症を抑制する酵素を発見したと英学会誌ネイチャーの関連誌紙に発表した。

 この酵素を増やしたり、活性化させたりする物質が見つかれば胃がん予防薬の開発に繋がることが期待される。

 ピロリ菌は胃の細胞に取りつくと、針を差し込んで発がん性のあるたんぱく質を注入する。このたんぱく質は、細胞を増殖させる酵素「SHP2」と結びつき、異常に活発化し、がん発症を促す。

 チームは、別の酵素「SHP1」が、ピロリ菌たんぱく質とSHP2の結合を結合を妨げることを人の細胞を使った実験で解明し、ピロリ菌たんぱく質の発がん性が弱まることを解明した。

 またチームは、胃がん患者の約1割で、がん細胞がリンパ腫などの原因になる「エプスタイン・パールウイルス」にも感染している事にも着目。このウイルスに感染した細胞では、胃がん発を抑制するSHP1が作られにきくなり、ピロリ菌たんぱく質の発がん性が、より高まることも突き止めた。畠山教授は、「細菌とウイルスが連携して、人のがん発症を促すことが初めて分かった」と話し、 胃がん予防薬の早期実現を目指す。

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がん克服【子宮頸がんワクチン健康障害】


患者8割同じ遺伝子

 子宮頸がんワクチン接種後の健康障害を訴える少女らを診察している厚生労働省研究班代表の池田修一信州大学教授は16日、脳機能障害が起きている患者の8割弱で免疫システムに関わる遺伝子が同じ型だとの分析結果を発表した。事前に遺伝子型を調べることで、接種後に障害のでる予測につながる可能性があることを示したと、厚生労働省で開かれた発表会で公表した。

 研究班は信州大と鹿児島大で、ワクチン接種後に学習障害や過剰な睡眠などの脳機能障害が出た10代の少女らの血液を採り、遺伝子「HLA-DPB1」の型を調べた。

 その結果、「0501」の型の患者が信州大で14人中10人(71%)鹿児島大で19人中16人(84%)を占めた。「0501」型は一般の日本人の集団では4割ていどとされ、患者の型に偏りがみられた。

 池田教授は、「ワクチンの成分と症状の因果関係は分からないが、接種前に血液型でHLAを調べることで発症を予防できる可能性がある」と話した。

 研究班は今後、対象を手足の痛みなどの別の症状のある患者も含めて150人に広げ、発症のメカニズムなどについて研究を進める。

 子宮頸がんワクチンは2009年12月以降、小学6年から高校1年の少女を中心に約338万人が接種をうけたが、副作用報告が相次いで13年6月から接種の呼びかけが中止されている。

 免疫異常誘発可能性

 厚生労働省研究班の今回の分析は、子宮頸がんワクチンの接種が自己免疫異常を引き起こしている可能性を示す。

 まだ調査は少なく「科学的に意味はない」(日本産婦人科学会前理事長の小西郁夫・京都大教授)との指摘もあるが、厚労省の専門家検討会が原因とみている接種時の痛みや不安に伴う「心身の反応説」とは異なる研究で、今後の結果が注目される。

 世界保健機構(WHO)は同ワクチンの安全宣言をだし、接種の呼びかけを中止している日本の対応を批判している。名古屋市も昨年、7万人を対象にした調査で接種者と未接種者の間に発症差はなかったとの結果を発表しており、接種再開を求める声も強い。

 ただ、患者らが訴える症状の原因は、まだ解明できたとは言えない。研究班は複数のワクチンのをマウスに接種する実験で、子宮頸がんワクチンのを打ったマウスの脳神経だけに抗体が沈着する以上が見つかったとしており、新たな知見が得られる可能性もある。 

 接種再開の議論をする際には、厚労省が進めている大規模免疫学調査に加え、原因解明や治療法の」開発状況を考慮することが求められる。

HLA

 細胞の表面にあるたんぱく質で、体に入る異物を攻撃する目印になる。HLAを構成する遺伝子は複数あり、それぞれのHLA型は糖尿病やベーチェット病など様々な病気のなりやすさと関係しているとされる。研究者らがつくる国際データーベースによると「HLA-DPB1]の型が「0501」の人は、日本や中国、オーストラリヤなどで多い一方、欧州や北米では低い傾向にある。

~がん克服~

 

 

 

がん克服【家族の会を発足】福島の甲状腺がんの患者ら


「家族の会」会員募集

 東京電力福島第一原発事故後に福島県が実施している県民健康調査で、甲状腺がんと診断された5人の患者とその家族が12日、「311甲状腺がん家族の会」を発足させた。

 孤立している患者や家族同士が親睦を深め、治療や情報交換・課題解決のために政府や県に働き掛けていくという。

 県子調査では昨年末までに、事故当時18歳以下だった166人が甲状腺がんやその疑いがあると診断されている。

 この日の記者会見には、患者2人の父親もインターネット中継で参加。事故当時10代の患者の父親は「突然がんと言われて辛い思いをした。気持ちを分かり合える方たちと話しただけでも救われる思いだ。悩んでいる人は沢山いると思う。勇気を出して参加してほしい」と呼びかけた。

 年会費は1家族1000円。入会や相談は070-3132-9155まで。

 メール311tcfg@gmail.com  ホームページ311kazoku.jmdo.com

 

 

 

 

 

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