がん克服【抗がん剤高騰】切実な問題
- 2016年05月15日
- がんのお話
患者団体アンケート
毎日新聞は、全国がん患者団体連合会に加盟する30団体に、がんの医療費についてアンケートを行った。結果、最近の抗がん剤の高騰により「医療費を払えない為、治療をあきらめる患者少なくない」との訴えが多く寄せられた。一方、医療費の増加や健保組合の破綻を心配し、「医療費の無駄を減らすべきだ」「高齢化で増えている医療費全体の見直しも必要だ」という意見も数多くあった。
払えず、治療を断念
2000年以降、がん細胞にある、特定の物質を狙って増殖を抑える「分子標的薬」が次々に登場し、価格も上がった。アンケートは今年3月に実施。27団体から回答があったが、ほとんどの患者団体が「抗がん剤の価格が高い」「やや高い」と回答した。また、「高額療養費制度があっても、患者の負担が重過ぎる」という意見も多くみられた。
千葉市の女性は、「分子標的薬のぐりぺっく=イマチニブ」を飲み続けなければならないが、子供が小さくこれから教育費もかかるのに、自分の事に多くのお金を掛けられない」という切実な問題を語った。また、「乳がんでも次々に新薬が開発されているが、価格は高い。助かる道が出来たのに、その道を選ぶこともできない」との意見も多くあった。
沖縄県がん患者会連合会の安里香代子事務局長は、「沖縄のように離島が多いところは、通院のための渡航費や滞在費が多くかかり、治療をあきらめる人もかなりいる」と話す。
高額な医療費を削減・多角的に
最近は、一般的な体格の男性が1年間続けると3500万円ほどかかる新タイプの抗がん剤「オブジーポ=ニポルマプ」も登場。
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