がん克服【がん発生部で差異】大腸がん
- 2016年09月11日
- がんのお話
「左」なら生存期間が長い・日米研究でー
大腸がんの場合、患者の左側に出来たがんは、右側に出来たがんよりも生存率が長いとの研究結果が、日米で出ている。米国では、これまでの研究で最大規模となる1000人を対象に左右さを調べ、抗がん剤の効き方も左右で異なることが判明した。今後は、がんの位置によって治療の選択や治療法を開発することに役立つ可能性がある。
カルフォルニァ大学などの研究チームは、手術できない患者を対象にした抗がん剤の臨床試験のデーターを使い、がんが右側に出来た患者293人と左側に出来た患者732人を比較検討した結果、平均的生存期間は左側が33,3ヶ月、右側が19,4ヶ月と、左側が長いことがわかった。
日本では、昭和大学横浜し北部病院の砂川優腫瘍科講師らが、大腸がん患者110人を解析した結果、左側に出来た患者の生存率は36,2ヶ月、右側に出来た患者は12,6ヶ月と左側に出来た患者の生存率は2年あまり長かった。
砂川講師によると、大腸の左右で器官が作られる過程が異なり、発がんに関わる遺伝子も違いがあると言いう。左右で一定の特徴が判明すれば、治療の時意識する情報の一つになるだろうと話す。