日本には「がんの名医」と謳われる医師は沢山います。当会では、皆様からの投稿を踏まえて国内の名医をご紹介しております。
今回の「がんの名医」は、脳外科として世界一の医療水準を誇るアメリカの医療関係者から「神の手を持つ男」と賞賛されている福島孝徳(ふくしま・たかのり)です。


脳神経外科医
1942年東京うまれ。
東京大学医学部卒。
同大学医学部付属病院脳神経外科臨床助手。
ドイツのベルリン自由大学、米国メイヨー・クリニック脳神経外科臨床研究フェロー。
再び東京大学付属病院に勤務後三井祈念病院脳神経外科部長
南カルフォルニア大学医療センター脳神経外科教授。
ペンシルバニア医科大学アルゲニー総合病院脳神経科外科教授。
カロライナ頭蓋底手術センター所長及びデューク大学脳外科教授。
デューク大学とウエスト・ヴァージニア大学の教授を務め、脳外科顕鏡下手術の「全米トップ」と評価される。脳外科医として歩み始めた1970年代から独自の視点より手術を開発し、驚異的なペースで手術を行っている。単に手術の数が福島の残した足跡ではなく、いかに患者の負担をかけずに手術による一発全治をはたすかというのが、福島の一貫した医療に対する姿勢である。 48歳の時、日本の医学界に疑問を覚え渡米。
米国でも臨床の現場にこだわり続け、40年以上に渡り毎年600人以上(米国:300人、日本:200人、ヨーロッパ/南米ほか100人)もの手術を行い、患者の命を救っている。福島が開発した「鍵穴手術(キーホールオペレーション)」は、頭部に500円硬貨ほどの穴を開け、顕微鏡を使って切除・縫合する。患者の予後を一番に考慮。
この超人的な技術により、通常の開頭手術に比して大幅に患者の負担が軽減され、世界中の患者から絶大な支持を受けている。世界一の医療水準を誇るアメリカの医療関係者からも福島は、「神の手を持つ男」と賞賛されている。
◆ 福島孝徳医師が薦める脳外科の名医
【脳腫瘍手術の名医】
■ 堀 智勝 医師(東京:森山社会祈念病院名誉院長)
■ 森田 明夫 医師(NTT東日本関東病院)
■ 澤村 豊 医師(札幌:さわむら脳神経クリニック・北海道大学病院)
■ 寺坂 俊介 医師(札幌:手稲渓仁会病院)
■ 河野 道宏 医師(東京警察病院)
■ 大畑 建治 医師(大阪市立大学附属病院)
■ 有田 和徳 医師(鹿児島大学病院)
【脳血管手術の名医】
■ 上山 博康 医師(旭川赤十字病院)
■ 谷川 緑野 医師(網走脳神経外科・リハビリテーション病院)
■ 宝金 清博 医師(札幌医科大学附属病院)
■ 永田 泉 医師(長崎大学医学部・歯学部附属病院)
■ 永田 和哉 医師(NTT東日本関東病院)
■ 塩川 芳昭 医師(杏林大学病院)
■ 小川 彰 医師(岩手医科大学附属病院)
■ 佐野 公俊 医師(藤田保健衛生大学病院)
福島医師の所在地
東京クリニック
東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル1F
TEL03-3516-7151
日本には「がんの名医」と謳われる医師は沢山います。当会では、皆様からの投稿を踏まえて国内の名医をご紹介しております。
今回の「がんの名医」は、胃がん手術の世界的権威として知られる兵庫医科大の上部消化管外科主任教授でいらっしゃる笹子三津留(ささこ・みつる)先生です!


笹子三津留(ささこ・みつる)先生
兵庫医科大上部消化管外科主任教授
1950年兵庫県西宮市生まれ。
東京大学医学部卒。
東大第2外科医局長、国立がんセンター中央病院外科医長、同副院長を経て、08年から現職。胃がん手術の世界的権威として知られ、執刀を望む患者が後を絶たず、時には海外からも訪れる。よりよい手術法を研究する傍ら、EBM(科学的根拠に基づいた医療)や患者への告知でも先駆け的な取り組みをしてきた。
56歳で国立がんセンター中央病院の副院長になったが、会議漬けとなった為、残された時間に何をしたいか考えた時、答えは「臨床に戻り、若い人に技術を伝えていく」との結論に達し、兵庫医大に移る。診察に集中し、自ら年間140件の手術を執り行っている。
中川恵一・東京大学付属病院准教授(緩和ケア診療部長)のお話。-毎日新聞―
子宮頸がんは、乳がんと並んで若い女性のがんの代表です。その原因のほぼ100%が、
性行為によるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染です。
このウイルスは、8割近くの女性が感染経験を持つ、ありふれたものです。感染しても、
がんに繋がる確立はごくわずかです。しかし、逆に、性行為をするすべての女性に子宮頸
がんのリスクがあるともいえます。
そのHPVへの感染を予防するワクチンが開発され、昨年ようやく認可されました。
ウイルスに感染する前の10代前半の女性に接種するのが一番効果的ですが、成人女性
でも有効とされています。ワクチンによって子宮頸がんのリスクは3~4割まで下げられ
ると考えられています。このワクチンに加えてがん検診を行えば、子宮頸がんで命を落と
す事はまずなくなります。かって、天然痘が撲滅されたように、子宮頸がんは防げる病気
になったのです。
しかし、日本は残念ながら子宮頸がんの予防でも、欧米に遅れとっています。子宮頸がん
の受診率が欧米では8割と高いのに日本は2割程度にとどまっています。
HPV予防ワクチンも、欧米では公費負担で12歳前後の女子に接種するのが常識です。
たとえば、オーストラリアでは12歳と13歳の全ての女子を対象に、学校で接種が実施
されています。全額公費負担で、個人負担はありません。イギリスなども同様です。
学校でがん教育をきちんとしたうえで、10代前半の接種を進める必要があります。
2012年3月9日(毎日新聞) 国内で2例!がん患者が凍結卵子で妊娠
がんの未婚女性が治療前に卵子を凍結し、治癒後に結婚して体外受精を行い、妊娠したケースが国内で2例あったことが8日、分かった。内1例は昨年出産していた。がん患者の卵子凍結による妊娠例は国内で始めてという。
加藤レディスクリニック(東京)によると、07年3月に悪性リンパ腫の未婚女性(当時30歳)が、治癒後の出産を希望し、卵子7個を採集して凍結保存した。半年後にがんが治り、10年5月に結婚したが、卵管の障害で自然妊娠しなかった。そのため11年8月、凍結していた卵子3個で体外受精。2個が受精し、うち一つを凍結させ、今年1月に子宮に戻し、妊娠した。
また、藤野婦人科クリニック(大阪)によると、白血病の未婚の女性が治療後に、凍結卵子で妊娠、昨年出産した。
同日記者会見した加藤レディスクリニックの竹原祐志副院長は「がんの患者さんが、家族を持つことを治療の励みにしてくれればうれしい」と話している。
2012年3月5日(毎日新聞夕刊) がんリスク4割減 がんセンター「1つでも実践を」
禁煙や塩分控えめの食事など五つの生活習慣を実践すると、がんのリスクが4割程減少するという研究結果を国立がん研究センター(東京都中央区)がまとめ、5日発表した。五つの習慣のうち一つでも多く実践するほどリスクは減少していくという。オランダの医学誌に掲載された。
90年代後半に45~75歳だった7万8548人(男性3万6964人、女性4万1584人)を06年まで追跡し、がんのリスクを下げると言われている五つの生活習慣とがんの発生率との関係を調べた。
その結果、①禁煙 ②節酒(1日日本酒い合以下を週6日以内)③塩分控えめな食事(タラコ1腹を月1回程度)④活発な運動(1日に男性でスポーツ1時間以上、女性で立ったり歩いたりを3時間以上)⑤適正な体重(体格指数=BMI=が男性で21~27、女性で19~25)の五つの生活習慣のうち、二つを実践しているグループは、ゼロまたは一つだけ実践しているグループに比べ、がんのリスクが男女とも14%低下し、五つすべてを実践すると、男性で43%、女性で37%低下することが分かった。
調査結果を分析した同センターの笹月静予防研究部室長は「いまより一つでも生活習慣を変えられれば、がんのリスクは確実に低下する。生活を見直すきっかけにしてほしい」と話している。
2012年3月2日(毎日新聞)掲載 厚労省推進協「40~69歳検診50%目標」
厚生労働省のがん対策推進協議会(会長、門田守人・癌研有明病院長)は1日、12年度から5年間の次期がん対策基本計画の同省案を了承し、計画案がまとまった。働く世代や小児へのがん対策を充実させ、がんになっても安心してくらせる社会づくりを掲げた。働く世代のがんの早期発見に向け、40~69歳のがん検診受診率を」5年以内に50%に向上させることも明記。
成人喫煙率を10年間で約4割減の12%に引き下げるなど、たばこに関する数値目標を初めて盛り込んだ。計画案はパブリックコメント(意見公募)を経て、5~6月に閣議決定する予定。次期計画案は、現計画が07年度から10年間の全体目標にかかげた「75歳未満のがん死亡率20%減少」や「患者、家族の苦痛軽減と療養生活の質の維持向上」のほかに、患者や家族が抱える仕事への不安などに着目し「安心できる社会の構築」を加えた。がん検診の受診率50%の目標は、死亡率が上昇している乳がんと子宮頸がん(20~69歳)が該当。胃、肺、大腸のがんは当面、40%を目指す。
成人喫煙率の目標値は、禁煙したい人が全員禁煙する前提で算出した。受動喫煙の機会は、飲食店と家庭で22年度までにそれぞれ15%、3%と半減し、行政、医療機関は0%にする。小児がんについても、5年以内に拠点病院を整備。医薬品や医療機器の早期開発や、承認の迅速化も盛り込んだ。