がん克服【膀胱がん転移抑制】


北海道大学チームが発表

 風邪薬の成分に、膀胱がんの転移効果があることをマウスによる実験で確かめたと、北大のチームがイギリスの科学誌「サイエンティフイック・リポーツ」に発表し、来年から治験を始めるという。抗がん剤と併用することで、完治を目指す治療法の開発が期待される。

風邪薬の成分「フルフェナム酸」に期待

 膀胱がんは、膀胱内の表面にとどまる「浅いがん」と、奥の筋肉まで達する「深いがん」があう。浅いがんは比較的完治しやすいが、深いがんは他の臓器に転移しやすく、抗がん剤も効きにくい。

 チームは、ヒトの「ふかいがん」の細胞をマウスの膀胱に移植し、転移したがん細胞を調べたところ、元のがん細胞より動きが活発で、細胞内のある特定の酵素が3~25倍に増えていた。転移した膀胱がん患者を調べた結果、同様に酵素が増えていることが分かった。

 これらの結果からチームは、「この酵素が、転移したがん細胞を活性化させ、抗がん剤を効きにくくさせている可能性がある」と分析。

がんの活発な動きが停止・死滅

 マウスの転移したがん細胞をを培養し、この酵素の働きを妨げる風邪薬(解熱鎮痛剤)の成分「フルフェナム」を投与したところ、がんの活発な動きが止まった。また、抗がん剤だけを投与すると、がんの細胞の一部が生き残って活発化したが、フルフェナム酸を一緒に投与したがん細胞をは抗がん剤が効き、ほとんど死滅した。

 チームの田中伸哉教授(腫瘍病理学)は、「フルフェナムは酸は認可された薬の成分で、安全性も確認済みであり、早い時期にがん治療で実用化される可能性がある」と語る。

 ~がん克服~

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