がん克服【がんは人生の一つの出来事】毎日新聞への投稿から
- 2015年12月10日
- がんニュース
術後は人それぞれ
乳がんの手術で両胸の大部分を摘出した人から~
その悲しみに対して、「おっぱいより命」「胸が無くなることに何も思わなかった」「両方とってさっぱり」などという声も寄せられた。その一方、「10年以上前に乳がんの手術をしてリンパ浮腫(リンパの流れが滞り腕が腫れる)を発症。左腕は右腕の2倍近く腫れ上がり、不便な生活を送っています。あの時がんにならなければ・・と今さらどうにもならないことを考えてしまう。生かされているのに感謝できないの?と問われれば、その通り。助かっても生きていくのがつらい人間もいます」「がんが人生を支配するわけではありません。最悪死ぬこともあるけれど、それは他の病気も同じ。【自分は仕事で頑張っている。こんないい家族がいる。こんな趣味がある。人のために尽くす。そしてがん患者でもある】という事ではないでしょうか。人生の一つにがんがある。私の場合はそう気づいておちつきました」術後の過ごし方、考え方も人それぞれだ。
生存率を告げる意図は?
乳がんで治療中のタレント、北斗晶さんが、「ステージ2bで医師から5年生存率が50%と告げられた」と告白したことで、乳がんの専門医から「患者に誤解を与える」との手紙が毎日新聞によせられた。
「同じステージ2bでも、腫瘍の大きさやリンパ節転移の数で予後が大きく違う。さらに腫瘍の悪性度、治療による効果の差を加味すれば、その差は大きく違ってきます」という。
そもそも、医師が生存率を患者に告げる意図は何なのか。聖路加病院ブレストセンター長・山内英子医師に尋ねた。
「治療を勧めるために生存率を告げる場合もある」と指摘する。例えば、手術後の抗がん剤治療で再発率が下がる場合。抗がん剤に抵抗がある患者が決断に迷うと、少しでも再発率を下げたいという医師の立場から「抗がん剤治療をしない場合は・・・」と生存率を告げることもあるという。「医療者は、目の前の患者に対して適切な指導をする。同じステージでも自分に当てはめるのは良くない。疑問や不安があれば、まずは主治医に聞くこと。医師に聞きずらい場合は、病院内の相談支援センターなども利用して欲しい」とはなす。
病でも自分らしさを
山内:乳がん患者には若い人も多く、そのなかには「若い女性」という集団から外れてしまったと疎外感を覚える人も多いようです。「がんになってもあなたらしさにかわりはない」ことを心に留めて欲しい。
医師としてアメリカで長く暮らした山内さん。「米国は、人と違って当たり前という文化。病さえ個性なんです」。病を通して「自分らしさはなにか」「生きるとはなにか」も見えてくるはずだと話す。「いくら健診を受けていても、がんになる場合もある。でも、がんを経験したサイバーはより輝きを得ることもできるし、その力になりたいと思っています」
~がん克服のために~
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