がん克服 【前立腺がんに効果】慶応大学チーム発表
- 2015年10月31日
- がんニュース
前立腺がんの抗がん剤が効かなくなった
患者に朗報
前立腺がんは、日本の男性では胃がんに次いで多い。抗がん剤治療が多くなされるが、効かなくなる場合がある。慶應大学グループは、効かなくなった患者に既存の抗ウイルス薬を併用すると、再び効果を得られる可能性があるとの研究結果を、30日京都市で開催されている「日本癌学会」で発表した。来春から治験を始めるという。
通常、進行した場合の治療薬として「ドセタキル」という抗がん剤が用いられるが、使い続けている間に効果が弱まり、再びがん細胞が増殖してしまうケースが少なくない。グループは、抗がん剤が効きにくくなった状態のがん細胞では、遺伝子の動きが変化している事に着目。その変化を打ち消す既存の薬を探していたが、肝炎治療に用いる抗ウイルス薬「リパビリン」に効果があることを見つけ出した。
抗癌剤の効かなくなった患者5人に「リパビリン」を併用した臨床試験を行ったところ、2人ががんの指針となる「PSA]がさがり、うち1人は画像診断で骨に転移していたがんが消えたという。「新たな治療法の一つになる」と、慶応大学の小坂威雄・泌尿器科学専任講師は語る。
~がん克服のために~
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