がん克服【十二指腸乳頭部がん】遺伝子確認
- 2016年02月05日
- がんニュース
がん遺伝子解析 米国専門誌に発表
十二指腸乳頭部がんのゲノム(全遺伝子情報)を解析し、がんの発生に関する複数の遺伝子を確認したと、国立がん研究センターなどのチームが米専門誌に発表した。
「ELF3」という遺伝子に変異があることも発見し、チームは「新たな治療法の開発に役立つ」としている。十二指腸乳頭部は、胆管が十二指腸につながる部分で、極めてまれながんだ。
チームは、国内と米国で集めた十二指腸乳頭部がん試料172例を解析し、がんの発生や成長に関係のある遺伝子24個を特定。その中に、これまでほとんど報告の無い遺伝子ELF3があった。ELF3が変異すると、がんが拡大したり転移したりする可能性が高まることを実験で確認した。
国内の調査によると、十二指腸乳頭部がん発症確率は10万人当たり1人未満。日本では胆管がんに分類され、胆道がんの治療薬が使われている。
同センターの谷内田真一ユニット長は、「今回確認したがん関連遺伝子の主なものは胆道がんの遺伝子とは異なる。十二指腸乳頭部がんの治療法を見直す必要がある」と話す。
~がん克に向かって~
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