がん克服 【がん診療病院整備へ】 厚労省「拠点病院」の空白区


2013年7月3日 毎日新聞 朝刊

厚生労働省の作業部会は2日、国が指定するがん検診の拠点病院がない地域で、一定の水準の医療を提供できる病院を「地域がん診療病院(仮称)として指定する報告書案を大筋で了承した。従来の拠点病院は指定条件をさらに厳しくし、医療の質向上を目指す。来年度中の導入を図る。

拠点病院は、全国どこでも高い質のがん治療を受けられるようにすることを目的に、2001年に始まった」制度。国は、専門知識を持つ医療スタッフをそろえ、一定数のがん患者を受け入れてきた病院を、原則としてて2次医療圏に一か所ずつ整備する方針だった。

だが、未整備の医療圏が現在も170あり、拠点病院での診断、治療を希望しても、うけられない患者が少なくない。また、既に指定された拠点病院で診療実績の格差などが指摘されていた。

報告書案によると、新たに導入する診療病院は、近隣の指定病院と連携を前提に指定。手術、抗がん剤、放射線治療や相談支援体制などに関し、現行の指定病院並みの医療を求める。

【2次医療圏】

地域の一体性などを踏まえ、入院医療体制を整備する際の単位となる地域。医療法に基づき都道府県が設定する。日常医療に関する1次医療圏は原則市町村単位。専門性の高い医療などを整備する3次医療圏は、一般的に都道府県単位となる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

オフィシャルサイトに戻る